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死の海だった東京湾! 身近な海の“今”を知る
東京湾の過酷な現状について、東京湾の生態系について長年調査を進めている東邦大学理学部東京湾生態系研究センター長の風呂田利夫教授からショッキングな事実を教えてもらった。

東京湾は死の海だった?! 多摩川にアユが戻ってきたり、江戸前アナゴが店頭に並んだり、東京湾にはキレイになりつつあるイメージを持っていいた。しかし現実はまったく違っていた。東京湾の生態系について長年調査を進めている東邦大学理学部東京湾生態系研究センター長の風呂田利夫教授に衝撃的な現実を教えられた。
生命を死滅させる酸素欠乏の海
干潟調査を通じて東京湾の生態系を調べている風呂田教授。羽田空港の環境アセスメント事業へ参加するなど東京湾再生へ向けて地道な活動を続けている。
東京湾は死んでいますと風呂田教授
「東京湾の水質は昔から何も変わっていません。生き物の状況はどんどん悪くなっています」
と風呂田教授。川の水が綺麗になった、多摩川にあゆが戻ったというニュースから、東京湾は綺麗になっているのかと思っていたが、違うらしい。
「10年単位で悪化しています。80年代に比べると、生物の多様性は下がっています。お台場の辺りも昔は潜ると魚の群れがワッといましたが、今は何もいないです」
格段に悪化しているのだ。最大の理由は湾全体の面積が狭くなったことだという。
「埋め立てなどで東京湾の面積が80%まで狭くなって、岸がすべて護岸化されています。生物の再生産の力がもうないんです。魚が育つことはできない」
酸素が欠乏した東京湾からカニが避難する
護岸されているため、コンクリートにムラサキイガイが生息する。水をキレイにするというムラサキイガイだが、年に一度は、ムラサキイガイが一斉にコンクリート壁から離れて海底に落ちる。護岸壁に貼りついているムラサキイガイは1メートルごとにおよそ200kgというとんでもない量だ。
東京湾全体では、 水ぎわにおいて10万トンくらいムラサキイガイが毎年死んでいく。
自然ではあり得ない量の死体が海底に溜まり、湾内の酸素を奪い、分解されて、できた栄養でそれを栄養にプランクトンが増える。そうして増えたプランクトンで赤潮になり、それが消費されず死んだプランクトンが海底に沈み分解され、さらに酸素素欠乏状態を作り出す。
「毎年1回、酸欠で定期的に生物が殺されてしまうんです。蟻地獄みたいなものですね」
本来、湾は稚魚や幼生を養う場所だが、入ってきた生物をすべて殺してしまうのが今の東京湾なのだ



