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エンジニア・ロゴス 第3回「メタボリックシンドロームの語源」

いつのまにか根付いた単語、「メタボリックシンドローム」。でもメタボリックってどういう意味なんでしょう。あえてそんなくだらないコトバの語源を調べてみました。

 

「メタボリックシンドローム」の語源を調べてみました。

英語のスペルは“metabolic syndrome”です。

メタボリック(metabolic)の英語での意味は「新陳代謝の」「物質交代の」となります。
これはギリシア語で形容詞のmetabolikos(メタボリコス)から由来しています。
この名詞形であるmetabole(メタボレー)は、meta(メタ)が「変わって」「間に」「後に」の意と、bole(ボレー)が「投げること」の意から成り立っていて、「変化」や「変わりやすい」という意味です。
新聞などでは「メタボリック(内臓脂肪)症候群」と表記されたりと、肥満のことをメタボと呼んでいるケースが多いですが、元々の意味は変化という現象になります。 

「症候群」のsyndrome(シンドローム)も同様に、ギリシア語のsyndrome(シュンドロメー)から由来しています。
syn(シュン)は「共に」「一緒に」の意で、drome(ドロメー)はdromos(ドロモス)で「走ること」の意なので、あわせると「共に走ること」で「併発」となります。
症候群は症候(病的変化)の群(集まり)で「同時に発生する一連の症状」などの意味です。
ちなみに、英語のsymbol(シンボル)は上記のsynとboleとが関連しています。 

以上から、メタボリックシンドロームの語源は「変化が同時に起きること」「新陳代謝の同時多発」などになります。

メタボリックシンドロームの意味自体が「肥満・高血圧・高血糖・高中性脂肪・高コレステロールなどの危険因子が重なって複合し合うことによって、糖尿病・心筋梗塞・脳卒中などの生活習慣病の発症リスクが高まる」とのことなので、上記の「変化が同時に起きること」とも合致しています。
同じ「しぼうりつ」でも、高脂肪率は高死亡率につながるため、食事や運動といった生活習慣の改善で体脂肪率を適度に保つことにより「耐死亡率」が高まるわけです。 

ところで、2年前から「2007年問題」で団塊の世代が60歳の定年退職を迎え始めました。
団塊の世代は特に1947年から1949年(昭和22~24年)生まれの人口群のことを指しますので、2009年の今年も引き続き大量退職が進行しつつあります。
そして、今年は平成21年ということで、平成生まれの世代が20歳以上で次々と成人となっていきます。
日本の労働人口も、団塊世代の退職と平成生まれの参入という新旧入れ違いで新陳代謝が同時進行しつつあるのも、日本社会の「メタボリックシンドローム」と表現できそうです。 

ちなみに、「代謝」という言葉は中国の三国志の時代(2~3世紀頃)からあるようで、曹操の三男である曹植の詩に「四気代謝」という句が残っています(四気は「四季の気候」の意)。

三国志から1700~1800年後の昨年、中国では北京オリンピックが行われましたが、陸上競技などで選手たちが一斉スタートして速さを競い合うのも、変化が共に走るということでは「メタボリックシンドローム」な現象ではあります。
特にジャマイカのウサイン・ボルト選手に関しては、男子100メートル走の決勝レースで「世紀の欽ちゃん走り」をやってのけ、100mと200mと400mリレーで世界新記録の更新という「新陳代謝」を連発させたのも、体格的には肥満のメタボとは無縁ではあるものの、語源をたどれば「メタボリックシンドローム」にふさわしい「キング・オブ・メタボ」なアスリートかもしれません。

今年は一体どんな「メタボ」な出来事が起こることやら…。

筆者プロフィール

福島明彦

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