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次世代の技術・社会システム創造のリーダーを育成する社会人向け大学院――慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科

2008年4月に開設された慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科。社会人が働きながら通えるうえ、システムや技術に関連する既存の大学院には無いユニークなカリキュラムが人気だ。

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――具体的に、慶應SDMではどんなことを学ぶのですか?

 まず、必修となるコア科目は4つあります。
・システムエンジニアリング序論
・プロジェクト・マネジメント
・システムアーキテクティングとデザイン
・システムインテグレーション
これらは、大きなシステムを設計・運営するうえで必要な基礎素養となります。それに加えて、各々の研究テーマに沿った授業を取ってもらいます。

――授業はどんなスタイルで展開されるのでしょう。

 グループワークや演習、ディスカッションなど、学生が主体となって関わる形式の授業が多いですね。ただ授業に出て先生の話を聞いていればいいというわけではありません。また、英語にも力を入れています。APLSをはじめ外国人講師から授業を受ける際は当然、英語を聴き取る必要がありますし、発表も英語で行います。

 

――かなりの英語力が要求される印象がありますね。しかし入試では英語の科目が存在せず、TOEICやTOEFLのスコア提出も必要ないようですが……。

 語学としての英語を学ぶわけではないんですよ。ですから、入試で語学力としての英語を試験するつもりはありません。入学後も、「英語」という科目の授業は存在しません。特に、技術者の間ではよく「ブロークンイングリッシュこそ世界の共通言語」と言われますが、英語でコミュニケーションを取るには、高校までに習った単語・文法で充分なのです。美しく文法的に正しい英語を話すよりも、「伝わる」ことが重要と考えています。
事実、入学当初はまったく英語に苦手意識のあった学生が、数ヵ月後には堂々と英語で研究発表を行えるようになるといった事例も、ここでは珍しくありません。

――入試では、「現時点で何ができるか」ではなくて、「これから何ができるようになるか」のポテンシャルを見ているということでしょうか。

 そうです。何を専攻したからどんな知識があるとか、何が得意かといった個々のスキルは、参考にする程度ですね。授業でシステムや技術を扱うことが多いので、そうした分野の知識や研究手法を知っていると助かる、というのはありますが。むしろ、慶應SDMの学生にぜったいに必須なのは、論理的思考力。それに、学んだ知識を体系化する能力です。体系化する能力については、ある程度の素養は見ますが、入学後に鍛えるので心配は要りません。ただ、楽な道ではあり ませんよ。学生にかかる負担は相当なものでしょう。入学後に挫折する学生を出さないためにも、入試ではその点を重点的に審査します。ですから、必然的に面接の比重が高くなりますね。

――慶應SDMの特徴は、バラエティに富んだ教授陣にもあると思います。教員のほとんどが企業人としての就労経験者という大学院は、世界的に見てもレアなケースではありませんか。

 そこが狙いなんですよ。当初、慶應SDMを設立するにあたっては「これまでにない、世の中に本当に役に立つ大学院にしよう」と決めていました。
そのためには、学校の外のことを何も知らない人ではいけない、企業で働いた経験を持つ教員をと、1年間、足を棒にしてリクルーティングに奔走しました。

――企業で働いた経験を持つ教員が指導にあたることによる、他の大学院との最大の差別化要因はどこにありますか?

 学生が、常に「カスタマーバリュー」という概念を念頭に置いて研究に臨めるようになることでしょうね。一見どんなに純粋な学問に思えても、そこにはその学問の成果を期待する人が存在します。それがカスタマーです。学術機関にずっと身を置いていると、とかくカスタマーを意識するという視点が薄れてしまいがちですが、慶應SDMについてはその心配がないことが強みでしょうね。


<慶應SDMの講師陣からメッセージ> 

春山氏

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 理学博士 春山 真一郎 氏より】

 「近年、日本の国際的プレゼンスが下がってきているのを感じます。これは、1990年代の不景気の際に、不必要に日本人が萎縮してしまったことが後を引いて いるのかもしれませんね。しかし慶應SDMに来る学生には、萎縮した日本のシステムを立ち直らせるという意気込みで研究に励んでいただきたいと思います。 働きながら大学院に通うのは、なによりもタフでないといけませんから」(春山氏) 

佐々木氏

【慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 佐々木 正一 氏

  「慶應SDMに勤める前は、トヨタ自動車でハイブリッド自動車の先行開発に携わっていました。 特に、初代のプリウス開発の時には先端技術を実用的な商品に してゆくところまで開発するという貴重な経験を得ました。 SDMでは、この研究科の掲げる複雑大規模なシステムのデザインを行うための方法論を研究し社会に適用してゆく、そのための人材を育成するという大きな課題に対して私なりの答えを出してゆきたいと考えています。 SDMでともに学ぶことでその課題 の実現に近づいてゆけるものと確信しています」(佐々木氏)  

当麻氏

【慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 准教授 PMP(米国 PMI 認定) 当麻 哲哉 氏】

  「様々な分野でイノベーティブな商品を次々と世に出しているグローバル企業「スリーエム社」でほぼ20年勤務しました。そのうち約7年は米国本社勤務で、まさに「人種のメルティングポット」の中で商品開発をしてきました。産業界に長く身を置いた立場から思うのは、これからの世の中、学術的な面だけでなく実践的なことが学べる大学院が必要だということです。多様な人材が集められた慶應SDMのメルティングポットでは、私たち教員も、日々教えられることがたくさんあります。学生と共に成長している、慶應SDMはそういう生きた大学院だと思います」(当麻)


――最後に、慶應SDMに興味を持った技術者にむけてのメッセージをお願いします。

 慶應SDMには、「Interview & Observation」という言葉があります。本当に知りたいことがあれば、まず十分に現場を観察する(Observation)、そしてその中に飛び込んで直接聞け(Interview)!という意味です。現場を知らずにシステムは作れません。知りたいことがあれば飛び込む勇気。それがある人にはうってつけですね。
混沌とした状況のなかで、その都度、もっとも的確な判断を下せるようになるには、既存の概念や思想に囚われない進取の精神が必要です。柔軟に物事を捉え、多少の困難には挫けないタフさがあるという方には広く門戸を開放します。

――ありがとうございました。 

=取材協力=
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科

=入試案内=
・12月12日 研究科説明会を三田で開催
http://www.sdm.keio.ac.jp/top/news/1212.html

・2008年度実施入学試験の出願は1月14日より受付開始
http://www.sdm.keio.ac.jp/top/admission/index.html

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