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エンジニアが生き残るため身に着ける行動様式と思考法

出来るエンジニアは、自分の価値基準を持ち、ポジティブにやりたいことだけやるからスキルアップする。頑張りすぎていると思っているなら少し力を抜いてそんな自由な考えも悪くないのでは!

こんにちは!土方千代子です。
今回は、エンジニアのための『SEサバイバルガイド ~やりたいことしかやらない「悪魔の流儀(デーモン・スタイル)」~』について著者に語ってもらったインタビューをお届けします。

 「悪魔の流儀(デーモン・スタイル)」のご紹介

-- かなり大胆なタイトルの本だと思うのですが、この本を出すきっかけは何だったのですか
 

桐山:
パッと見で誤解をまねきそうなタイトルですよね(笑)

 この本でいう「やりたいこと」とは、自分の目標に向かって進むため、あるいは目的を達成するために外せない、自分自身にとって本当に「大切な仕事」のことです。決して、好き勝手、趣味嗜好で仕事を選り好みすることを指している訳ではありません。

 今日、エンジニアには技術・業務の両面で、学ぶべきこと・実施すべきことが山のようにあります。今後ますます、エンジニア一人ひとりにとって、限られた時間の中で何を選択し、何を捨てるかといった戦略的な判断が重要になってきますが、なかなかうまく出来ていない人が多いと思います。そこで、具体的な生き方を提示できないだろうか、という話から雑誌連載を始めたのが、この本のきっかけです。

 実のところ、初めはごく普通にハウツーを中心に据えた構想だったのです。しかし、それじゃつまらないということで、コミカルなストーリ仕立てにするとか、具体例に人気アニメの逸話を引用するとか、“悪魔”のような象徴的なキャラクターをおいてみるといった、いろいろな遊びゴコロを盛り込んだところ、意外に読者支持を得ました。編集者の推(お)しもあったので、最終的にそれまでの掲載記事を大幅に加筆修正し、本にまとめたのが「SEサバイバルガイド」です。

 -- 「SEサバイバルガイド」って、生き残っていくための教本なんですか
 

桐山:
いいえ、教本からはほど遠いと思います。この本には、生き残れるSEの象徴的なキャラクターとして、悪魔(デーモン)が登場します。一般的ないわゆる“悪 魔”でなく、田門明磨(でいもん あくま)という、悠々泰然としたマイペースな技術者です。そして「こんなとき、悪魔ならこうする」「悪魔はこうしている」と、悪魔の行動を具体的に紹介し て、その行動の背後にある考え方や根拠を補足する形で章が進んでゆきます。ところどころに四コマ漫画が挿入されていて、悪魔の日常を面白おかしく描いたり もしています。

 たとえば、漫画1(4コマ1.png)は四コマ漫画のある場面を切り取ってきたものですが、この悪魔は、たとえ仕事に関係なくても、自分の専門分野を極め るためなら、徹夜さえ厭わずに探求を行っているのです。一方、漫画2(4コマ2.png)の方では、関心が無ければ、ほとんど最低限の事務処理すら覚えよ うとしていません・・・もちろん、レトリックとしての誇張や強調はありますが、何を選択し、何を捨てるかといった戦略的な選択と集中が本当に実践されてい ると、多かれ少なかれこういう状況になるはず・・・ということをあらわしています。

 読者には、悪魔を通じて、生き残れるSEの行動様式や思考パターンをリアルに感じ取ってもらいたいと思っています。頭でわかっているだけでは実践できませ ん。ですから、実践するとは一体どういうことなのか、実践したら何がどうなるのか、というできるだけ具体的な例を提示したつもりです。

-- ずばり、「悪魔の流儀」の本質はなんでしょう?
 

桐山:
いくつかあるのですが、ひとつは、本のタイトルにもあるとおり、「やりたいことだけやる」・・・これは自分にとって本当に大切なことを選び、そこに自分の時間やエネルギーを集中投下するという考え方です。もうひとつは、「開き直る」・・・出来ないものは出来ない、知らないものは知らないという考え方です。かなり過激に映るかもしれませんが、要するに、効果のない努力はやめよう、どうせやるなら出来る方法でやろうという意味です。たとえできなくても自力でやってみる事を尊ぶ、結果が出ないのに努力したことを賛美する…若いうちはともかく、ある程度キャリアを積んだ人までがそうした精神論やべき論で行動していては生き残れないと思います。

 この本が主張する「悪魔の流儀(デーモン・スタイル)」は、非常にシンプルなものです。その下地になっている個々の理論や手法も、“基本中の基本”といっても良い、ごくありふれたものです。けれども、あたりまえでありながら、本当に実践している人はあまり多くはありません。たとえば、システム化計画やIT戦略を立案できるほどの人が、自分の日ごろの仕事の仕方、スキルアップやキャリア形成、仕事とプライベートとのすみわけ…という領域では、案外、計画も戦略もなかったりします。

 IT業界に働く技術者の生存競争はどんどん厳しくなっています。焦ってあれもこれもやろうとすれば、結局、何も身に付かずに終わってしまいます。そうではなく、生き残っていくためには、「自分が本当に大事だと思うことに絞り込んで、もっと時間とエネルギーを集中して注ぐ」という戦略が必要で、戦略はシンプルであればあるほど良い、というのが根底にある思想です。

 -- なるほど、意外に(失礼!)深いのですね。「若い日と・キャリアを積んだ人」というお話が出てきましたが、この本はどういった読者層を想定しているのですか?

本には漫画も数多く載せてある

桐山:
今風に言うなら、アラ・サーティ(Around 30)からアラ・フォーティ(Around 40)でしょうか。エンジニアとしての経験や知識はある程度獲得しているが、日常のさまざまな葛藤で悩んだり、自分のキャリアや生き方などについて悩んだ経験を持つ方々です。

 楽しくストレスもなく、着実にスキルアップする方法、自由に、自分の意思で判断でき、悩んだり迷ったりネガティブにならずに済む方法、気楽に、速くて効率 良く成果を上げて、キャリアアップできる方法・・・まるで良いとこ取りですが、実はそういう方法がちゃんとあるんだ、ということを知ってもらえればと思い ます。
実際、この本を読んで「気が楽になった」「いままで“~ねばならない”と構えていた自分の考えを見直すことが出来た」という反応を頂いています。

 ただし、これから経験を積もうとしている若いエンジニアの方には、「悪魔の流儀」は不向きだと思っています。下地は“基本中の基本”と申し上げたような、 さまざまな理論・手法ですが、悪魔の流儀そのものは、かなり最終段階に近い応用編だからです。若い人が「悪魔の流儀」を実践するのは、運転技術が不十分な まま、いきなりレースに出場するようなものですので。

-- 桐山氏をはじめ共著者のお三方は、皆さん「悪魔の流儀」を実践しているのですよね
 

桐山:
はい。モデルは自分たち自身で、まさに普段やっていることを書いたわけですから(笑)

 基本的には遊びゴコロ満載、メッセージもかなりくだけた調子で書かれていますから、気軽に楽しく読める本だと思います。悪魔に自分を投影し、頭で理解するのではなく、感じて欲しい。そして、より多くの方に実践してほしいと思っています。

-- ありがとうございました。

著者紹介
桐山俊也(きりやまとしや)
某SI会社エグゼクティブ/ディレクター。オフィスの家具選びから大手企業のグループIT戦略策定まで,どんなテーマにも喰らいつく悪食コンサルタント。私生活でも非常に多趣味。凝り性のクセに飽きっぽいので,常に新しい分野を捜し求めている。いつも泰然としていて物事に動じない,困った顔を見たことがない…とは周囲の評。どうみても仕事や人生をなめている悪魔。(本紙著者紹介欄より)

筆者プロフィール

土方千代子

独立系ソフトウェア会社およびコンサルティング会社にて、システム開発を経験後、IT化戦略立案、IT分析・評価、および、業務改革・改善などのコンサルティング活動や各種研修講師として従事。独立後は、経営戦略~IT導入までの各種コンサルティングや、企業を支える人の支援を積極的に行っている。

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